おやじによる
おやじブログ
2020.05.26不動産のこと
売却地の隣人から『少しだけ土地を売って欲しい』といわれた際の対処事例です
土地を売却するには、隣接所有者の方はじめ長野市役所の担当部署の方にも
立ち合いいただき土地の 境界確定を最初にしなければいけません。
これはその土地の所有者の方が関係者へお願いに行くのですが、
このお願いに行った際の隣接者との やりとりで
「後悔先に立たず」のトラブルが発生してしまうケースもあります。
あくまでも『お願い』に伺うのですが、
なかには「境界なんて昔から決まっているのだから立ち合い なんていらねぇ!」や
「なんで俺が隣のあの親父に頭さげてお願いにいかなきゃいけねんだ!」なんて
はなからけんか腰で構えてしまう所有者もいます。
土地家屋調査士さんが代理でお願いに行くケースもごく偶にはありますが、
そんな嫌な役目がまわって きてしまうのがだいたい不動産屋です。
土地の売却仲介業務に『隣接者へのお願い挨拶まわり』はありませんから
特別費用が欲しいところですが なんとかこの仕事をまとめ
仲介手数料を得なければいけないこちらの弱い立場をすっかり読まれています。
訪問時には不動産屋である旨を伝え、
訪問の事由を説明し立ち合いのお願いをするわけですが、
ここで隣人 に対する日頃の不満を爆発される方もいます。
「あの家のブロック塀は我が家にほうに傾いているから
先ずはそれを直してからだな」、
「基礎が1センチ 我が家に入り込んでいるからそれを直すなら
立ち合いに行ってやっても良い」等々。
いかに日頃からの隣人関係を良好にしなければ
いかないか勉強させていただく場面です。
今回の事例は、もともと一筆での売却地であったものを隣接者の希望により
土地を分筆して一部売却した 事例となります。
何時ものように境界立ち合いのお願いに伺ったところ
「リアルトさん、立ち合いには協力するけど
通路部分 の一部譲ってくれるように売主さんに話してくれないか」、
との希望をいただき早速売主と協議を行いました。
一筆を二筆に分筆するには
まずは土地の実測量を実施しなければいけませんが、
これが通常時であれば多数の 関係者の立ち合いを要す為、
『手続きが面倒だ』で流れてしまうケースが多いのですが、
今回のように 「売却の為の測量をする」という大義名分があれば
それほど面倒なことはありません。
むしろ隣接者の協力も得られ売主も一筆で売却するよりも
2人の買主さんに別々の売却をしたほうが少し高く 売る事ができ
三方皆が得する話しです。
『隣地は倍額出してでも取得すべし』と聞いたことがありますが、
自宅だけでも手にあまってしまっている 現代では特別な事情が無い限り
無理して隣地を購入する必要はありませんが、
今回のように一部だけでも購入 したい希望がある場合には、
その隣地が売りに出た時がチャンスかもしれません。