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おやじによる
おやじブログ

2021.08.16不動産のこと

空家を空家のまま売却できればお財布にも優しいはず

誰も住まなくなり古びていく一方の実家。
誰かに貸しても費用がかかり過ぎてその費用を回収するのに
何十年とかかる為次の代に相続する事もはばかれてしまうような実家があります。
税金がもったいないし、空家なのに火災保険もかけなければいけないし、
近隣の方からは管理上怖いと言われるしで、
売却をしたいのですがそのまま売却はできますか?
勿論売却は出来ます。ただし、一般消費者の方に売るには難しいです。
消費者保護が強く叫ばれている現代では『古い家はその古さが価値なんて』言えません。
きちんと手直しをしてお金をかけてでないと売ることはできません。
 
この業界に足を踏み入れた35年前にはこのような古い家でも普通に売買してました。
勿論不動産業者が所有者から買い取ってそのまま消費者に売却もしましたし、
仲介も普通にしていました。買主は購入後自分が懇意にしている大工さんに
自分が必要だと思う箇所の修繕を依頼して最低限の費用でのリフォームを行い、
住んでから壊れた箇所だけを直していくのが中古住宅でした。
その為価格も1000万円台が一般的で2000万を超える物件
それ程多くはありませんでした。
しかし、現状では外壁や屋根の塗装は勿論のこと相当な費用をかけて販売する為、
平成の新築ならばぎりぎり中古住宅として扱えますが、
昭和の建物は壊して更地にするのが多くなっています。
個人の売主も自分が住まない家に多額の費用はかけられないので
不動産屋に買い取ってもらう事が事例としてはたいへん多くなりました。
どんなに古くてもリフォームをしっかり施して
再生住宅として販売をする大手業者もいますが、
当社ではかかる費用と保証の問題があり出来ません。
何故ならリフォームは「ここを直せばあそこも」と
次から次へと手直しをしたくなるからです。
キッチンを入れ替えたらバスも、洗面も、トイレも、床も壁もと際限なく
交換したくなるのがリフォームなのです。
 
本来ならばまだなだ住める家ですが法律が厳しくなればなるほど
解体されていく家は増えます。
空家を減らすために自治体も一生懸命に策を練っていますが、
そのままの状態で売却する事が出来なかったり(一般消費者に対して)、
市街化調整区域だと制限があったりすればなかなか難しいとは思います。
消費者を蔑ろにするとは言いませんが、
もし古くてもDIYで再生したい買主が現れた場合には
現状での販売を認めていくのも空家の減少には一役買うのでないでしょうか。