おやじによる
おやじブログ
2024.06.19不動産のこと
解体費用が売買金額より高い難しい取引
売買仲介の査定をいただいた物件ですが、
その建物全体の解体費用を見積したところ、
なんと売買査定金額を上回ってしまいました。
当社での売買査定は、
路線価価格を基本とし、
土地の形状、 道路付け、
売りやすさ等を加味し、
売買金額を出していきます。
今回の物件は南面道路、真四角、
価格は路線価の150%増しで
査定させていただきましたが、
解体して頂かないと「売り物」になりません。
出て金額を見てビックリ!です。
1,500万円が査定金額とすれば、
解体費が1,800万かかる ような見積ですから、
所有者さんは売れば300万円の赤字です。
もっと早く解体すれば手残りもあったかもしれませんが、
今回のような現象が起きてしまったのです。
所有者さんとしては
「今回どうしても売りたい。
売れば赤字になってしまう、
何とかして欲しい、リアルトさん。
売主さんの赤字が 解消できる見込みも無い為
ダメもとで隣接する企業様にお声をかけさせていただきま した。
昔から「隣地は倍額出しても取得すべし」 の言い伝えがありますが、
その企業様には売主さんが赤字にならず
税金を支払えるような金額での引き取りをしていた だけ
無事に契約となりました。
売主さん、 買主さん双方にメリットがあるように
価格を含め契約条件を整える ことで
相談から約3ヶ月という短い時間のなかでの商談でありました。
契約には御本人はもちろん奥様も同席されていましたが
心から「 ほっと」された様子でした。
今回は売主さんの「どうしても処分してしまいたい」 という
強い意志が成功に結びつきました。
良好な不動産を子供や孫に残したいという気持ちはわかりますが
『 残されてしまった子供や孫の気持ち』を考えてみてあげれば、
『残して良いもの』 かどうかもう一度
親族で話しをすべき時間をもたれることをお薦めします。