おやじによる
おやじブログ
2020.02.07おやじの活動報告
2月1日の「私の実家どうしよう相談会」の報告をいたします
毎週土曜日午後開催させていただいている相談会ですが、
2月1日の相談会ではこんな相談がございました。
一人でお住まいになっていたお父様が体調を崩され入院したのが5ヶ月程前とのこと。
それ程の重篤な病とは聞かされていなかったのでお住まいもそのままで、
取り急ぎ入院に必要なパジャマ、下着類、好きな本くらいを病院にお持ちになられ、
退院を心待ちされていました。
ところが本当に急激に悪化し帰らぬ人となってしまったのが年末だそうです。
大切なお父様を失ってしまった悲しみは計り知れず
心ここにあらずの状態ではありましたが なんとか無事に葬儀を終えました。
しばらく離れて暮らしていた為お父様が元気な時には
大切なお話しをほとんどされておらず
実家の整理をしたくても何から手をつけて良いのかさえわかりません。
相続に関しては、お母様を数年前に見送っているため、
ひとり暮らしの父と、子供(相談者さん) ひとりの家族構成で、
実家を相続するのも必然的に相談者さんだけとなります。
自分だけが相続人なのでへんに相続(争続)にはならず
気は楽だが実際実家をどうしたものかと
おやじ不動産へお越しいただいた次第です。
御本人は実家を離れた後自分の家も所有してしまっているので
ふたつも住宅があっても困るし
かといって実家だから即売ってしまうのも心情的に如何なものかと葛藤しています。
今日の相談でその場で即結論を出すのは難しい問題ではありますが、
かといってこのまま空家に しておくのも別な意味で問題です。
家は人が住まなくなると不思議ななものでとたんに劣化していきます。
かといって自分が住めるかと言えば住めないわけですから、
リフォームして「貸すか」、
そのままで「売るか」、
実家を壊して更地にして「売るか」
という選択肢しかありません。
お茶からコーヒーに飲み物がかわっても結論など
とうてい出るものではありませんが
いくら 考えても、考えれば考えるほど「どうしよう」になってしまいます。
聞けば自分の子供さんが近いうちに大学進学を迎えるとのこと。
しかも都会の大学に行きたい夢をもっているとのこと。
このタイミングで多額な工事費を支払って
実家をリフォームして貸しても無駄にはならない が「誰の為になるのか」です。
両親の建てた家だから壊してしまう、
売ってしまうのは忍びないですが使わないものをとって おくよりも、
例えば売却をしてそのお金を孫の大学費用の一部に使えば
それはそれで 祖父母からしたら一番喜ぶ相続なのかもしれません。
『恩送り』という素晴らしい言葉があります。
受けた恩を返すのではなく、受けた恩を誰かに送っていくことです。
祖父母が受けた恩を子供ではなく孫に手渡し、
その恩に報いて孫が一生懸命勉強に励む。
こんな素敵な相続はありませんよ、とアドバイスをさせていただき
本日の相談会は終了いたしました。