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おやじによる
おやじブログ

2023.05.27不動産のこと

たら・れば、では不動産は購入できません

先日こんな相談をいただきました。
自分たちの手元資金はないのだが、
親が死んで「遺産」が入ったら
住宅を購入するつもりなので
今から物件を見せて欲しい。
相談者さんに、
物件を見て気に入られたら契約時の
「手付金」は御準備ありますか。と
お聞きすると。
相談者さんは、
だから遺産が手元に「入ったら
支払うつもりでいる。
心配しないでも遺産が入れば
いくらでも払うから。
だから物件情報が欲しいし、
何ならすぐにでも決める。
と、いきんでいます。
有難いというかありがた迷惑というか。
最終的には手付金や
諸費用分の現預金の手持ちは無く、
入る予定の遺産だけを目当てにしている、
ということ。
しかしその遺産分割協議も
かなり揉めているようで決着までには
だまだ時間がかかりそうで、
場合によっては裁判になるかもしれない様子である。
物件購入の相談には既に
10社以上の不動産業者を訪ねたそうですが、
どこの業者からもほとんど相手にされず
手付金相当くらいの遺産が入ったらまたお越し下さい」と
丁重に断られたそうだ。
それはそうだと思う。
当社も同じことしか言えない。
物件は案内しました、
気にいりました、
さあ申込します、
でもお金は遺産が入ったら」で
契約どころではありません。
当社が売主である物件であっても
手付金が準備できないお客様との商談は
出来るはずも無いし、
ましてや仲介物件であれば申込書すら
書いていただくわけにはいきません。
例えば定期預金があってそれを解約すれば
手付金に充当できるとか
親からの資金援助分を手付に充当するので
一週間程度待って欲しい、
という具体的な用立てができるのであれ
検討することも可能だが、
入るかどうかもわからない遺産を目当てにした
物件探しを手伝うことは時間の無駄である。
10社以上の業者から同じことを言われても
御自分たちの頭には「遺産がもらえるはず」
という固定観念があるので
物件探しをしてしまうのだろうが
そろそろ気がついて欲しい。
れば・たら、で不動産を購入することはできない、
ということを。