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おやじブログ

2020.06.19おやじの活動報告

不動産売買で「なんでもかんでも値引きしろ!」の困ったお客さん

不動産は高額なものです。

決して安い買い物ではありませんが、だからと言って
なんでもかんでも値引きできると思われても 困ってしまいます。

以前取り引きしたこの困ったお客さんの事例をお話しいたします。

中古住宅を探しているとの事で飛び込みで来店されたお客さんですが、
その場では直ぐに対応可能な 物件がなかった為、
御希望の条件を「購入希望書」に御記入いただき、おひきとりを頂きます。

全ての条件が叶う物件とはなかなか巡りあえる事は無いと思いますが、
特に強い希望条件を確認すると、

1. 場所(地域)

2.予算

3.間取り

との事で住宅自体はリフォームする予定もあるから古くても構わないし、
飲み友達にリフォーム業者の 社長もいるとのことです。

物件情報を検索していると希望するエリアに数軒の中古住宅情報があり、
それぞれの売主側業者に 情報を求め早速資料を作成しお客さんに紹介いたしました。

資料だけでは良い感触は得られませんでしたが、
同行で物件案内をした結果何とか検討していただける 物件がありましたが、
検討いただけるのは有難いのですが、ここからがたいへんでありました。

一度目の見学は買主御夫婦のみ、二度目は親戚さん同行、
三度目はリフォーム業者社長同行 四度目はリフォーム業者の社員数名同行、
五度目は買主御夫婦とリフォーム業者社長との最終チェック と、計5回の物件案内です。

売主さん側業者からその都度鍵を借り、見学中ずっと一緒に立ち合い、
また返却に行くとほぼ半日を費やします。

契約となれば仲介手数料を頂戴するのですから当たり前の仕事ではあります。

5回の物件案内中同じセリフが買主さんからずっと出ます、
「お宅通じて契約するから代金値引きして! 手数料値引きして!」と。

高い買い物だから買主は1円でも安く買いたい気持ちはわかりますが、
売主さんの希望もあるし不動産屋は 手数料が何よりの生業ですから簡単に値引くこともできません。

一応売主業者に確認をとりますが値引きは一切なしとの事でなんなら
「無理して取引いただかなくても結構ですよ」 的な買主さんを憐れんだ優しい回答をいただきます。

買主さんにすれば金額が高いのだから『値引きはあたりまえだのクラッカー!!』
と思っていた様子で、本体が値引き できないなら、
『仲介手数料は絶対に値引きさせてやる!!!!』と意気込んでいます。

不動産売買の仲介手数料は(400万円以上の場合)

売買金額×3%+6万の消費税ですから、

例えば売買金額が 2,000万円なら、
2,000万×3%+6万×1.1=726,000円になります。

せめてこの26,000円の値引きであれば承諾するつもりでありましたが、
買主さんの奥さんから喧嘩腰で発せられた のが「契約してやるけど、
物件の値引き出来なかった責任とって仲介手数料半分に負けなさいよ!!」と。

私は『売買代金の値引きが出来るとは約束もしていなし、
手数料を値引きするのであればこの契約はお断りします』と 丁重に打合せを終了しました。

結果から申し上げると御主人から何とか契約出来るように図って欲しい、
気持ちで良いので多少仲介手数料を値引き して欲しい旨の連絡を穏やかにいただきましたので、
売主側業者と当社の関係を壊してもいけないと考え大人の対応で 売買契約は無事締結を行い、
仲介手数料は『気持ちで』1%相当分の値引き致しました。

契約決裁時には全く笑顔になれない気持ちの良くない取引であった事を今でも悔しく思い出します。

不動産売買契約の仲介手数料は高い高いと言われる方もごく稀にいらっしゃいますが、
物件の紹介、調査、案内、契約書 作成、売買契約、契約後にトラブルが起きないように
慎重に時間を割いて仕事をしています。

仲介手数料が高いと感じる方のなかには
不動産屋を通さずに契約する方も増えてくるかも知れませんが、
トラブルを未然に 防ぐ意味も仲介手数料に含まれていることを理解いただければと思います。

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